自作小説の連載です 立ち読み大歓迎です

小林多喜二の代表作といえば誰もが「蟹工船」というだろう。
北海道やカムチャッカ沖だったかはっきり覚えてないけど、厳冬の海に乗り出した船内での過酷な労働を描いている。
これは小説というよりは、ある種ノンフィクションともいえる。
なぜなら小林多喜二は作家と同時に共産党員で、資本主義
と労働者という構図を、その対立の中で矛盾や不条理を常に訴え、それを蟹工船という舞台で如実に表してるからです。

その蟹工船がなぜ陽の目を見てるのか?

グッドウィルなどの阿漕な派遣業者に従事する者達。
資本主義の搾取という構造で成り立っている現状。
今流でいうワーキングプア達にとって、「蟹工船」という本は、自分自身を投影してると思って共鳴してるからではないだろうか。

私など、とうの昔に資本主義に絶望してましたが・・・

多喜二と同じ共産党員で作家の熊王徳平。
こちらの作家は資本主義云々というより、人間そのものをユーモラスに描いているものの、根底にはやはり資本主義を皮肉ってるような気がしてならない。
彼の代表作には「甲州商人」「狐と狸」などがあります。
この2人とも私の好きな作家です。

小林多喜二文学碑

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笹沢佐保といえば「木枯し紋次郎」で、
あっしにはかかわりのねぇーことでござんす
といって、皆に背を向けてしまう。
その颯爽とした中村敦夫さんの浪人姿が格好良かった。
といっても、この時代劇はほとんど見たことがないのが悔やまれてしょうがない私ですが、小説ではほとんど読み漁ってしまった。

そんな氏の「日暮妖之介・暁に去る」は木枯し紋次郎を髣髴させるキャラクターで面白かった。
そしていま、「甲州道しぐれ笠ー姫四郎流れ旅」というのを読んでます。
これは医者の息子だが渡世人になり、そしてストイックな紋次郎とは正反対に人とのかかわりを積極的に求める。
時には女好きな一面も見せ、私にとっては作品自体だけでなく、笹沢佐保氏の内面性が窺えて非常に興味深いものとなっている。

私が笹沢佐保氏の小説を初めて手にしたのは二十歳頃だったと思うけど、性描写があったりの現代物だったが、つまらなくて途中で投げ出してしまった。
この当時は梶山季之、城山三郎、夏堀正元、新田次郎氏など乱読していたときで、少しでもつまらないと思うと二度と眼を向けない癖があった。
それが時を経ると、自分自身こうも趣味が代わるのかと呆れ返っている。

そもそも時代小説を読み始めるきっかけそのものが、コミックの「風林火山」でした。
武田信玄とその家臣だった真田一族。
とりわけ、真田昌幸と信之が好きで、真田太平記をはじめとした池波章太郎作品もかなり読みました。
史実を重視したそういった歴史小説もいいけど、人間そのものに重きを置いた笹沢佐保氏の時代物は、まさにエンターティメントそのもので、時間を忘れて深夜まで耽読してしまう。
もっと若いときに時代小説を読んでいたなら、私の人生観も少しは変ったもになっていたかもしれない。

そういう意味でも、笹沢佐保氏の膨大な作品群を少しずつ読み進めていきたいと思っています。

読むだけでなく、風越峠の続編を書かなきゃいけないんですけどね・・・(・・,)グスン

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